「みんな持っているからほしい」
これに対して、私の親は「みんなって誰?」というタイプだったが、問題の本質はそこではないと思う。
みんなが持っている=私も持っているべき
この考えはかなり不思議だ。
「ほしい」という感情は自分から沸くものであるはずだ。
それなのに、自分の「ほしい」の感情を外部に任せるのはいかがなものか。
あまりに自分の感情と向き合えていないことが心配になる。
確かに、ゲームやブランド物はもっていないことで会話に入れないことがあるかもしれない。しかし、それはチャンスなのだ。知らないのだから、面白く聞くことができる。同じようなものを持っていて、同じような活動をしている人と話すのは楽しいだろうか。もはやそれは独り言でよいではないか。
妹は大学生になると、私立だったこともあり、周りに合わせてよくお金を使うようになった。昔からかなり周りのいろいろを気にする子ではあったが、今もわずかにそれが残っていて姉としては少々心配だ。学生の間はいいかもしれない。簡単に頼れるくらいは親にも恵まれている。しかし、社会人になったら違う。自分のことを自分で管理しなくてはいけなくなった時に「周り」に判断を委ねているようでは際限がない。
周り、というのはどこまでも広がっていく。
若いうちに「自分」の「ほしい」を獲得できるよう、大人はサポートしていくべきだろう。
「みんなが持っているものが欲しいのはなぜ?」