悲しいかな、私はモサッとしている。
簡単に、ストレートに言うと芋。
単純な要素から言ってもそう。
髪は染めていない地毛の黒、ストレート、そしてチビで、化粧も薄い。
どう考えても派手な見た目ではない。
なのに、かの有名な「ぶつかりおじさん」に出会ったことはない。
ナチュラルに私がふらついてぶつかることはあるけれど、それは私がぶつかったわけだし、普通にこちらから「すみません」と言う。
だけど、それ以外で、「わざと」ぶつかられたような記憶はない。
よく巷で聞く「ぶつかられやすい見た目」なはずなのに、ない。
残念ながらなめられることはある。接客業をしていた頃はよく、店長(おじさん)がいない時におじさんから怒鳴られることがあった。男にも歳の上の人にもしないのに、私には。若い女だからってなめられてんだろうなって悔しい思いをした。
それでも、ぶつかられることはない。
なぜか。
見た目を変えるとぶつかられにくくなると言うけれど、実は見た目も変えなくても良いんじゃなかろうか。
ちょっと考えてみる。
まず、私が歩いている時は、目的地に向かって一心不乱で歩いていることが多い。
せっかちだから、早く目的地につきたくて仕方がない。だから、どんどん、ずしずし、目的地の方向へ歩く。
もしかしたら、これが良いのかもしれない。
ずしずし歩いている人にはぶつかりにくい。
そもそも追いつきにくい。
加えて、キリッとした表情はしている。
だって、外って怖いじゃん。
知らない人がいっぱいいるところで歩くのは怖い。
何がって言われるとわからないけど、警戒してしまうのだから仕方ない。
だから、私はキッとした目で前を見て歩く。入り込む余地はない。
あと、純粋に避けるのが上手いのもあるかもしれない。
何にというわけではないけれど、基本的に外に一人でいる時は人へのセンサーが敏感なので、人の動向をめちゃくちゃ見ている。
だから、ぶつかる前に避けることができているのかもしれない。
忍者になった気持ちで歩くのがコツだ。
それ以外にも、小さいからぶつかりにくいって言うのもあるかもしれない。
知らんけど。
こんなこと書いたけど、わざとぶつかってくる方が悪いのは間違いなし。
トラブルの元だから絶対おすすめしないけど、私の妹は大きい声で「いったぁ!!!!」と言う。
ハラハラするからやめて欲しいけど、ぶつかってくる人へはそれくらいのマインドでいた方がいいかも。あくまでマインドだけね。
そんなことで刺されたら堪らないから、やるもんじゃないけど。
瞬時に避けるのが一番良いかもね。
相手がふらつくの見て、ざまぁと思えば良い。
性格悪いって?
いえいえ、たくましいと言ってちょうだい。